大崎一番太郎(ゆるキャラ図鑑No.87②)
みなさんこんにちは。前回に引き続き、大崎駅からのエントリー
大崎一番太郎
あまりにもエピソードがテンコ盛りで、二回に分割してしまいました。
当図鑑としては初の試みです。
(第一回がまだの方はコチラから!:大崎一番太郎(ゆるキャラ図鑑No.87①) - 毒舌!ゆるキャラ図鑑)
twitterやコメント欄などでは、一番太郎さんのファンとおぼしき方々から、
彼のあだ名がイッちゃんであること
ゆるキャラグランプリで最下位を目指していたこと
など、ちょっと調べればすぐわかるような事実を初めて知らされることになりました。いかにわたしの取材(グーグル検索)がずさんであったかということです。
ただ、それにしたって情報がザクザク出すぎです。 まともに拾っていけば、前編/後編どころか、エピソードの6つや7つはくだらないでしょう。そろそろフォースとかが覚醒してもおかしくありません。
そして、寄せられた情報の中には、「イッちゃんが結婚している」なるものが含まれていたのですが、その真偽を確かめるのにはかなりの労力を要しました。
「イッちゃん 結婚」とわたしの黄金の検索力をもって調べてみても、なかなか答えにたどり着けないのです。
そんな風にネットの海をゆらゆら漂うこと三十秒。
「大崎一番太郎&しんじょう君 妄想披露宴 @夢さん橋」なる動画を見つけました。
その名の通り、大崎一番太郎としんじょう君(どちらも男)が披露宴を挙げるというおぞましい動画です。
一番太郎がやたら照れてるのも意味がわかりませんし、しんじょう君が妙にかわいいのもなんだか腹が立ちます。そして、なぜかしんじょう君をめぐり、一番太郎と他のゆるキャラの間で争いが勃発。
一番太郎に至っては、「コミケの会場が近いのでBLも悪くない」とめちゃくちゃなことを言い出す始末です。
なお、この点について少し解説を加えておくと、「コミケ」というのは、いわゆるオタクな人々の祭典。その開催地がりんかい線沿いの東京ビッグサイトです。
で、一方の一番太郎は、大崎駅のゆるキャラ。そして、この大崎駅というのが、同じくりんかい線沿いの駅なのです。
その結果として、大崎駅がコミケへ向かう人々の単なる通り道と化すという、まことに悲劇的な状況が生まれているのです。
当の一番太郎はこれを逆手に取り、
「コミケの時には50万人が素通りしてゆく大崎。そんな悲しいゴーストタウンに興味を持ってもらうため、著作権を放棄中」
と半ばヤケクソ気味になっています。
ちなみに、前回記事の終わりで「ご当地キャラとしては異例の取り組み(本人は世界初と主張)を紹介!」と宣伝しておりましたが、「著作権の放棄」がそれに当たります。
たまたま話題が及んだから良かったようなものの、宣伝を行った当の筆者がすっかり忘れておりました。
自らがまき散らした布石、伏線、仕掛けを華麗にかわし、記事を締めてしまうところでした。正直そのままスルーしても良いのですが、全国一億と二千万の読者の皆様のことを考えると、そうもいきません。
先ほどの彼のセリフを、もう一度引用してみましょう。
「コミケの時には50万人が素通りしてゆく大崎。そんな悲しいゴーストタウンに興味を持ってもらうため、著作権を放棄中」
そうです。
一番太郎さんは、自らの著作権を放棄しているのです。
昔、筆者の友人に「人権は市役所に返してきた」などとぬかす大阪人がいましたが、まさにそれに近い状態。
正確にはクリエイティブ・コモンズ・ゼロといって、「著作権いらない!」と表明することで、作者はその作品のあらゆる権利を放棄することが出来るのです。これにより、第三者がその作品の商用利用等をすることも可能となります。
とにかく一番太郎を使ってもらえれば、大崎駅も有名になるだろう。
そんな発想をもってして、NAVERまとめで自らフリー素材を配布してしまうという懐の深さ。
松岡修造氏が以前、自身の動画がネットでネタにされているのを見て、
「創意工夫があって良い。どんどんやってほしい」と素材となる動画をさらに提供したことがありましたが、まさにそれと同じレベルの神対応。
「ほめくり、太郎!」的な日めくりカレンダーとかがあれば、つい買ってしまいそうです。というより、著作権フリーなので、なんならわたしが制作しても良いくらいです。
そんな彼ですから、自身の売り込みには必死です。
前回の記事をきっかけに、一番太郎さんご本人とはいくらかやり取りさせて頂いたのですが、彼は隙あらばURLを送付してきます。
そして、それが自身のNAVERまとめ記事というから手に負えません。しかも、一番太郎の記事を読むと、たいてい制作者は彼自身。
なんなら、Wikipediaのページも自らの手で執筆していそうな勢いで、非常に怖いです。
そんなステマの鬼・大崎一番太郎さんの生きる姿勢は、とても参考になります。
アクの強さ、懐の深さ、そして、よくみればかわいくなくもない風貌。
どれをとっても一級品。まるでダルビッシュ投手の変化球さながらです。
わたくしぼけねことしては、彼のことを「師匠」と勝手に呼ばせて頂きます。
そして、師匠と同じくNAVERまとめの記事制作にいそしみ、最終的にはステマ道を極めたい所存です。
その前にまずは、師匠の生まれ故郷・大崎西口商店会を訪れたいと思いますが、気を抜けばつい乗り過ごしてしまいそうです。
その際は、コミケの会場でおとなしくカメラ小僧に徹したいと思います。